挨拶

 沖縄は「守礼の邦」と呼ばれており、沖縄で生まれた空手も、礼節を大切にしています。
 空手は、「礼に始まり、礼を以って行い、礼に終わる」とも言われています。
 道場では、挨拶や礼をする機会も多く、挨拶を指導することで、先生や一緒に練習する仲間、サポートして頂いている家族への感謝や相手を思いやる気持ちを育てます。
 また、挨拶は人とのコミュニケーションをする上でも非常に重要です。道場だけではなく、家庭や学校でも挨拶することで雰囲気が良くなり、楽しく過ごせるようになります。
 
○「礼三息」
  礼は、上体を倒すとき息を吸い、倒して止めるときに吐き、戻すときに吸います。
  これによって、丁寧な礼ができて、礼のタイミングが良くなります。
  また、前に倒すとき息を吸うことで、胸郭が張り背中が曲がらず状態を真っ直ぐに保つことが出来ます。
 
○正座の歴史
 正座の歴史は、聖徳太子にまで遡り、喫茶の風習とともに、江戸時代になって畳の普及や身分制度、武士道の確立、仏教の一般庶民への浸透などとあいまって、正座が一般庶民に広まりました。

体操・ウオームアップ

羽地道場では、体操とウオームアップは時間を掛けて行っています。これは、ウオームアップと平行して基礎的な運動能力を高める為です。
<体操・ウオームアップの効果>
①体温の上昇による身体機能の効率化

体温が上昇することで、筋肉への血流量が増大し、筋活動に必要な酸素や栄養素の供給が増えることで、筋肉が活発に働くことが出来ます。

②神経系の改善による動作の効率化

これから行う動きをあらかじめ実施することで使用出来る筋線維の増加を促し、パフォーマンスを向上させます。
 また、必要な動きを事前に行うことで、筋肉や関節の柔軟性も同時に獲得出来ます。
③ケガの予防

 事前に専門的な動きを実施することで、脳から筋肉への命令伝達を正確なものし、不意に起こるケガ等を防止します。
 また、ウォームアップにより筋肉や関節の柔軟性を高めておくことで、運動中に起こる捻挫や肉離れを防止します。

<基礎的な運動能力の強化メニュー例>

①キャリオカやラーダーステップ等で俊敏性の強化を行い、スキップやクロスステップでリズム感を向上させ、体をコントロールさせる機能を高めます。
②ダッシュや片足飛びをすることで、循環器や脚力の強化を行い、基礎体力を向上させます。
③チームで競争することで、ゲーム性が出て楽しくチームワークを育てることが出来ます。
④鬼ごっこでは、急停止や方向転換、ダッシュ、フェイント、心肺の強化等の多くの要素を楽しく行うことが出来ます。

基本稽古

基本稽古では、空手の基本的な「突き」「蹴り」の練習を行います。

運動するための筋肉(骨格筋)は、その働き方によって次の二つに分けられます。
① 関節を伸ばすために働く「伸筋」
② 関節を曲げるために働く「屈筋」

空手の基本は、左右同じ様に「突く」「蹴る」等の伸ばす動作が多く、「伸筋」と「屈筋」を左右バランスよく鍛えることが出来ます。
得に膝の「伸筋」は、転倒予防や膝の保護では非常に重要であり、年齢と共に、衰えの大きい筋肉でもあります。
高齢者の方についても、空手は転倒予防等のケガの防止には有効な手段になります。

移動稽古

移動稽古では、基本稽古で行った「突き」「蹴り」を移動しながら練習を行います。

移動稽古は、足を動かしながら、腰、手を同時に動かすことから、バランス感覚や運動神経、基礎体力を向上させることが出来ます

希望により、形と組み手の練習に分かれます。